紀伊半島の旅(2日目 その1)

最終更新日

Comments: 2

紀伊半島の旅2日目。まずは奈良県十津川村から国道168号線を走って和歌山県新宮市を目指しました。

十津川村から新宮市への区間は、驚くほど道路が整備されていて快適な2車線道路が続きます。「熊野三山」と呼ばれる中で熊野本宮大社は以前訪問した事があるので、今回はスルー。2日目はまだ行ったことのない熊野速玉大社と那智大社を訪れる計画を立てていました。

<熊野速玉大社>

この日最初に訪れた熊野速玉大社は、ご覧の通り快晴。熊野速玉大神は別名イザナギノミコト。目にも鮮やかな朱塗りの拝殿や神殿にはイザナギノミコトを含め十二柱が祀られています。拝殿をひととおり参拝したあと境内の授与所へ。こちらの授与所には色々な種類のお守りが用意されており、ワタシは直霊守(なおひまもり)という心を正しく(!)保つお守りを授かりました。

その授与所には「特別御朱印」と書かれた気になる御朱印がありました。「特別」という言葉に極めて弱いワタシ達。神職の方に尋ねると、今年は日本書紀編纂千三百年にあたり日本書紀には『熊野神邑(新宮の呼称)に到り、且に天の磐盾(神倉山)に登る』と記されている事から本年限定の特別御朱印を熊野速玉大社と神倉神社をセットで用意しているとの事。「本年限定」と聞けばこれも何かのご縁、迷いなく授けていただく事は我々の必然であります。

『ところで神倉神社っていったい何??』(事前勉強不足)

神倉神社は熊野速玉神社の元宮で、熊野の神々が降臨した元々の場所で、後に山麓に移されたのが今の熊野速玉大社とのこと。よってこちらを「新宮」と呼びそこから新宮市という地名になったのだとか。ナルホド。これは、神倉神社にも立ち寄らなければイケナイ。神職の方が丁寧に地図にマーカーまで引いて行き方を教えてくださったのでスケジュールを追加して神倉神社へ行くことに。

<神倉神社>

熊野速玉神社から車で5分ほど走れば神倉神社の駐車場に着きます。駐車場は住宅街のはずれにありました。こんなところに日本書紀に載るような古い神社の元宮があるとは思えなかったのですが、少し歩くと神倉神社の入り口が見えてきました。

やはり元宮というだけあって橋の向こうは厳かな雰囲気が漂っています。

そういえば『鳥居をくぐって20分ほど階段を上ったところに。。』と神職がおっしゃていたっけ。階段は奥かな???

ん!? 思ってたんと違う!!

何?この石段? 傾斜45度以上あるんと違う?? 石段というより崖やん。

スカートの妻は途中でギブアップ。結局、妻は引き返し石段下で待機し、538段の不規則に積まれた石段をワタシ一人でよじ登る事に。

息を切らして登り続けると、途中から少し傾斜が緩やかになります。そして、ようやく御神体である巨岩の「ゴトビキ岩」に到着。

自然崇拝の原始的な信仰が熊野権現信仰の根本であることが、山の上にそそりたつ巨岩を見るとよくわかります。

「ゴトビキ岩」付近からの風景です。熊野灘が見渡せる絶景です。なんだかんだ言っても、結局『来てみて良かった〜』となるわけですなぁ。

 <まぐろ料理 竹原>

神倉神社で参拝を済ませて、次は紀伊勝浦へ向かいました。南紀勝浦といえばマグロ。那智山に行く前に勝浦漁港近くの魚介料理の居酒屋「竹原」でランチしました。

炙りマグロと分厚く切った刺身のマグロ定食は絶品。特にトロの刺身は今まで食べたマグロの中で一番旨かったです。

<熊野那智大社>

新鮮なマグロでお腹を満たした後は、那智山へ。後ほど訪れる飛龍神社の大鳥居を通り越して那智山観光センターで車を停め、そこから表参道を歩きます。周りには有料駐車場がたくさんあるのですが、那智山観光センターの大駐車場は繁忙期以外は無料で駐車できるようです。

熊野那智大社の表参道も石段ですが神倉神社の石段に比べれば「へのかっぱ」。エスカレーターを利用しているようなものです。(言い過ぎ??)

参道の石段は473段。神倉神社の石段に比べて100段ほど少ないだけですが、等間隔に石段が積まれているので疲れ方が全く違います。約10分ほど石段を登ると熊野那智大社に到着です。

熊野那智大社境内。秋晴れの青空に鳥居や社殿の朱色が映えます。

<那智の大滝>

熊野那智大社に参拝した後は西国三十三所観音霊場 第一番札所である青岸渡寺を経て徒歩で那智の滝を目指しました。

青岸渡寺境内には那智の滝がきれいに見えるポイントがたくさんあります。

青岸渡寺の境内を過ぎるとまた山道。でも下りだから楽チンです。

そして那智滝を御神体として祀る飛瀧神社の大鳥居に到着。ここから飛瀧神社の参道の石段をまた登ります。二日目は、ほぼフィールドアスレチックでした。

そして、ようやく那智大滝へ。滝の一番近くにある「お滝拝所舞台」まで行くと、水しぶきが風で運ばれて迫力満点です。美しさ、迫力、神々しさが畏敬の念となり昔の人が信仰対象としたことが納得できます。特にこの日は、前々日の大雨の影響で水量が多く、晴天と相まって素晴らしい滝の姿を見ることができて感動しました。

その時に撮影した動画はこちらです。流れては岩肌にぶつかり、しぶきになって更に流れて落ちてゆく豪快な滝の姿をご覧ください。


2日目は色々立ち寄ったのでご紹介する内容が多く、今回はここまで。橋杭岩から白浜のホテルの様子は次回、お伝えします。

シェアする